今回は在宅勤務のかた、とくに健康を意識し始めるようになったズボラ30~40代のかたへ発信したい在宅勤務時の昼ごはんについて紹介したいからぜひ読んでほしい。
結論からいうと、昼ごはんはキムチ×納豆×卵×玄米×のり×ごま油が簡単で健康的でおすすめという見解に至ったのでその理由について解説していきたい。
昔は「昼ご飯=安く手軽で済ませる」という思考だった

もともと自分の食事に対しての価値観というか、食に対してこだわりがあまりなかった。お腹に入ればとりあえずOKの精神で生活していた。(今もそうだが)
※大学生のころの昼ご飯はカロリーメイトだけで済ませていた時期もあった。
社会人になってからは、幸いにも会社で社食が用意されていたため、出勤したときは昼ごはんのメニューを考える必要がなく、脳死で定食かカレーを選ぶルーティンで回していた。
しかしコロナウイルスの影響により在宅勤務が導入されて状況ががらりと変わった。コロナ収束後も子供の保育園登園や園からの急な呼び出しの電話がかかったときにすぐ迎えにいけるよう、今でも週に2,3回ほどは在宅勤務をしている。在宅勤務ほんと感謝という思いが強いのだが、ちょっと悩ましかったのが自宅での昼ごはん事情だった。
自分の料理スキルといえば、子供のおやつ用に果物の皮をむく程度。昼ごはん用にちゃんとした料理なんでほぼ無理。というか、昼ごはんを食べた後の食器洗いも極力したくない。
そこで考え付いたのがカップ麺である。カップ麺であれば、安く手軽で済ませられるし食べた後はゴミ箱に捨てるだけなので皿洗いも必要ない。当時の自分にとって理想の昼ご飯であった。
ちなみにおすすめはセブンイレブンのセブンプレミアムからでている担々麵。完成後に豆乳をまぜて食べると旨い。
人間ドッグ時に指摘された食生活
35歳で人間ドッグを初めて受診した。幸いにも大きな異常はなかったのだが、食生活改善指導を担う栄養士さんとの面談の際にこんな指導を受けた。
「日頃、鉄分を含む食べ物を取り入れていますか?」
鉄分=貧血のイメージしかもっておらず、日頃気にしていなかった。調べてみると鉄分不足による影響は貧血以外にも多数あることがわかった。
- 体のだるさ・疲れやすさ
- めまい・立ちくらみ
- 頭痛や集中力の低下
- 動悸(どうき)や息切れ
- 食欲不振・胃の不快感
上記は一例にすぎず、おそらく書ききれていない。鉄分はめちゃくちゃ重要な栄養層だったのだ。そして管理栄養士さんから言われる数か月前にぎっくり腰(と診断された訳ではないがそれに近い激痛)になったことを思い出した。着替えの際に、ズボンを吐こうと足を上げたときにとてつもない激痛が走り倒れこんだのだ。
当時のことは今でも鮮明に覚えており、なんとか立ち上がることができる程度の気力で歩き、家から徒歩5分ほどの整形外科までお義父さんの付き添いのもとタクシーで向かったのだ。とんでもない醜態であった。
そのことを思い出しながら続けて「自分は鉄分をしっかり摂取できているのだろうか」と問いただしたのだった。
鉄分は意識しないと摂取できない
30代男性の鉄分摂取目安(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より)を調べてみると、以下の数値であった。
項目 | 鉄分(mg/日) |
---|---|
推奨量 | 7.5 mg |
目安量(目安の上限) | 約9.5 mg |
耐容上限量(摂りすぎ注意) | 50 mg |
絶望的に日々の生活で鉄分が足りていないことがわかった。かろうじて毎朝飲んでいる豆乳に鉄分が1~2mg程度含まれているようだが、ほかに日常的に取り入れているものが思い浮かばなかった。
鉄分不足による筋肉の疲労やだるさが悪い姿勢へとつながり、結果腰に負担がかって腰痛になったのかもしれない。
鉄分を意識して取り入れようと決意した。
簡単・健康昼ご飯の考案と改良
栄養士さんからの指摘を受けて鉄分を意識して取り入れることを決めたはいいが、何を食べればいいのだろうか。レバーはあまり好きではない、チーズはおつまみ感があるし日頃摂取する食べ物としてはコスパが悪い。
考えていたところ、栄養士さんが持っている鉄分を含む食材の一覧の中に納豆のイラストが目に留まり思わず、「納豆って鉄分含むんですか?」と聞いたところ、入ってますよーと教えてくれた。
これだ!納豆なら安くて旨いし、パックご飯と納豆をまぜれば食器を洗う手間もない。これなら続けられそうだ。
そして、納豆ご飯には卵が定番だ。調べたら卵も鉄分を含む代表的な食材であることがわかった。この一食だけで摂取できる鉄分を計算してみた。
納豆卵かけご飯(白米)1杯に含まれる鉄分量
食材 | 分量の目安 | 鉄分量(mg) |
---|---|---|
白ごはん(150g) | 茶碗1杯 | 約0.15 mg |
納豆(1パック) | 約50g | 約1.5 mg |
生卵(1個) | 約60g | 約1.1 mg |
合計 | ― | 約2.75 mg |
なーんと1日推奨量(30代男性:7.5mg)のうち、35%ほどをこれだけで補えてしまうのだ。納豆ありがとう、納豆を美味しいと思える人種でいられたことに感謝するしかない。
翌日から、在宅勤務時の昼ごはんに納豆卵かけご飯を取り入れる生活が始まった。さらばカップ麺。
さらに一度スイッチが入るとそれしか物事が見えなくなる自分は、納豆卵かけごはんを食べながらこう思いました。
このメニューをさらに改良させ、よりパーフェクトな昼ごはんにすれば自分の健康問題はたちまち解決するのではないか。結果、鉄分問題も解消させつつ現代人に不足しがちな栄養素を補えることで、病気とは無縁の日々がそこにはある!のではないかと
納豆×卵の組み合わせにさらにパワーアップさせられて、かつ手軽で済ませられるもの。
キムチだ!!
キムチなら納豆との相性抜群なのは言うまでもない、さらに比較的安価で購入でき調理不要で手間いらず。
食後の口臭は気になるが、在宅勤務のため誰にも迷惑をかけない。というか家にいるのだから、気になるなら歯磨きすればいいだけの話。これしかない、キムチを足すとどれほどの栄養がとれるのか比較してみた。
納豆卵かけご飯(白米) vs キムチ納豆卵かけご飯(白米)【栄養比較】
栄養素 | 納豆卵かけご飯(白米) | キムチ追加後 | 増減 | コメント・補足 |
---|---|---|---|---|
エネルギー | 約430 kcal | 約460 kcal | 🔺 +30 kcal | キムチは低カロリーだが調味で微増 |
たんぱく質 | 約18 g | 約18〜19 g | ➖ ±0〜+1g | キムチに少量含まれる |
脂質 | 約12 g | 約12 g | ➖ 変化なし | 追加なしなので影響小 |
炭水化物 | 約55 g | 約55 g | ➖ 変化なし | ご飯の量が同じなら同等 |
鉄分 | 約2.75 mg | 約2.95 mg | 🔺 +0.2 mg | キムチに微量の鉄+吸収促進作用あり |
ビタミンC | ほぼ0 mg | 約3〜5 mg | 🔺 追加 | キムチ由来。鉄吸収にプラス効果 |
ビタミンB群 | 約0.6 mg程度 | 約0.6〜0.7 mg | 🔺 微増 | 発酵食品同士で相性◎ |
食物繊維 | 約2〜3 g | 約3〜4 g | 🔺 増加 | キムチ由来の植物繊維が加わる |
乳酸菌 | なし | ◎含有 | 🔺 大幅UP | キムチの発酵パワー。腸活に◎ |
味・満足感 | ◯ | ◎ | 🔺 アップ | 発酵のうまみでごはんが進む |
カルシウム・ビタミンC以外はほぼ2~3割以上の栄養摂取が可能であることがわかった。このメニューだけで。
こうなってくると改良へのこだわりがとまらない。次に考えたのが白米の改良であった。
白米のパックご飯は美味しい。ただ栄養という観点でみると今ひとつという印象である。白米は玄米と栄養比較されるようだったので、玄米への変更を実践した。栄養がどれほど追加されるかも調べてみた。
玄米についてはほとんと食べた記憶がなくおいしくないという評価であったのだが、納豆・キムチ・卵でマイナス要素を打ち消してくれるであろうという謎の自信により試してみることになった。
ここまでくると改良の歩みは続き、きざみのり+ごま油を足すことを考えた。玄米に変えることで失われてしまった美味しい要素を海苔とごま油の風味で復活させ、かつ最強昼ごはんへの高みへまい進するのであった。
キムチ納豆卵かけご飯(白米) vs パワーアップ版(玄米+のり+ごま油)【栄養比較】
栄養素 | 白米ver(基本) | パワーアップver(玄米+のり+ごま油) | 増減 | 補足・ポイント |
---|---|---|---|---|
エネルギー | 約460 kcal | 約510 kcal | 🔺 +50 kcal | ごま油(小さじ1で約40kcal)が主因 |
たんぱく質 | 約18〜19 g | 約19〜21 g | 🔺 わずかに増 | のりに微量含まれる |
脂質 | 約12 g | 約16〜18 g | 🔺 良質な脂が追加(セサミンなど) | |
炭水化物 | 約55 g | 約55〜58 g | ➖ ほぼ変わらず | 玄米は糖質がやや低めで繊維多め |
鉄分 | 約2.95 mg | 約3.7〜4.0 mg | 🔺 玄米+のりで強化 | |
ビタミンC | 約3〜5 mg | 約3〜5 mg | ➖ 変化なし | キムチ由来なので同等 |
ビタミンB1 | 約0.3〜0.35 mg | 約0.4〜0.45 mg | 🔺 疲労回復力UP(玄米効果) | |
ビタミンB2 | 約0.3〜0.4 mg | 約0.4 mg | 🔺 微増(ごま油に少量含まれる) | |
カルシウム | 約100 mg | 約110〜130 mg | 🔺 のりとごま由来で増加 | |
食物繊維 | 約3〜4 g | 約5〜6 g | 🔺 腸活力が大幅アップ | |
抗酸化成分 | ほぼなし | ◎セサミン(ごま油) | 🔺 ごま油の健康効果(肝機能サポートなど) | |
乳酸菌 | ◎(キムチ) | ◎(同等) | ➖ 変化なし |
つまりどういうことか、シンプルにいうと
- 玄米+のりで +30%以上アップ
- 食物繊維が増えて整腸効果UP
- ビタミンB群が増加し、だるさ対策に効果的
- ごま油のセサミンでプラスαの健康効果あり
- ごま油の風味と海苔のうまみで満足度が上がる ←ここ大事
最初は鉄分を重点に取り入れたメニューであったが、気づけば食物繊維も多く摂取することになり免疫爆上がりになっている。結果、風邪やウイルスに負けない体が出来上がってしまった。
ということで、「キムチ+納豆+卵+玄米+のり+ごま油」改め「鉄分・腸活・抗酸化」の全部入りスーパーフードがここに誕生してしまったんですねぇ。
さらにお値段換算すると、一食当たり400円程度で摂取できてしまうコスパ抜群であることも魅力。
繰り返しになるが、これを美味しいと思える人種であることに感謝しかない。異国の人におすすめしたら食べてくれるだろうか。
まずは1週間試してほしい
もともとは栄養士さんの指摘と腰痛が気になって始めた新昼ごはん。
冷蔵庫にあるものをパックご飯(玄米)にぶちこむだけで、カップ麺では決して得られない栄養満点の昼ごはんを作り出すことができた。しかも安く、食器洗い不要。
毎日行う必要はないが、まずは1週間やってみてほしいし、いきなり全部のメニューをそろえるのではなく納豆・卵くらいからで良い。続けられそうと思ってからちょっとずつ食材を足せばいいのだ。
自分は在宅勤務時の新昼ごはんを2024年に始めて1年がたとうとしている。そして健康診断の季節がやってきた。合間にお菓子を食べちゃっているのは内緒だけど、カップ麺時代より健康であると確信している。
30~40代のかたは疲労・痛み・病気が気になり始める年齢。体調を崩して一日棒にふってしまう時間は大変惜しい。であれば、食生活それも昼ご飯だけ変えてみるのはいかがでしょうか。
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